2015年10月9日(金) 先の戦争に関するお手紙を頂く
2015年10月09日
ひやま隆です。中野区江原町にお住まいの方から、先の戦争に関するお手紙を頂戴いたしました。貴重なご体験をお送り頂き、本当にありがとうございます。一部分だけではありますが、ご紹介させて頂きたいと思います。
「八月十五日正午。家には父母と私だけだった」「天皇陛下のお声を聞くということで、膚を見せてはいけないと、仕立て上がりのゆかたを着せられ、両手をむすんで膝の上に揃え、ラジオに向かって正座していた。十二時になった。雑音で、放送内容を確かめるすべもなかった。それでも何か感じるものがあったのだろう。放送が終わると私は飛び出した。寺迄走った。兵隊さんの姿を求めて本堂に行った。」「私の八月十五日は、寺の本堂の廊下に、向き合って頭をたれている兵隊さん達。手をつけられていない昼食。寺の本堂の空間をただよう静寂。この光景の隅に、新しいゆかたを着て立ち尽くす女の子。これが、その日の全てである。」