戦争体験者の声

2017年8月25日(金) 藤井裕久先生との打ち合わせ

2017年08月25日

ひやま隆です。本日は、元財務大臣・藤井裕久先生の事務所にお伺いし、来月、藤井先生をゲストにお迎えし開催する「ひやま隆と区政を語る会 ‘夏の特別編」の打ち合わせをさせて頂きました。今回の報告会では、「あの戦争は何だったのか 近現代史研究の第一人者が語る、先の戦争、そして戦後日本とは―?」をテーマに、戦中・戦後日本について藤井先生にご講義頂きます。大蔵官僚時代は後藤田正晴官房副長官の下で「後藤田学校」のメンバーとして活躍し、政界転身後は「田中学校」のメンバーとして田中角栄先生から政治の薫陶を受けた藤井先生。かつて、田中先生は藤井先生に次のように語ったそうです。
「戦争を知っている人間が社会の中核である限り、日本は安全だ。しかし、戦争を知らない人間が中核となったときが問題だ」「戦争を知らない世代になっても、勉強してもらえればいい」
藤井先生は、この言葉を胸に刻み05年に「近現代史研究会」を発足させ、引退した今でも、明治から昭和の歴史、特になぜ戦争に突入し、あれほどの犠牲者を出してしまったのかという研究をされています。
「戦争までの過程をたどると見えてくる共通項がある。異なる価値観を否定する偏狭さと不寛容、それに基づく偏った教育、そして人々の過剰な自信と、煽られた危機感、さらに議論を封殺する熱狂状態、こうしたものが時代の「空気」となって、多くの人々を支配してくると、少しずつ、国家が国民の命を犠牲にしてしまう環境がつくり上げられていく。」
「歴史に学ばざるものは歴史を繰り返す」「歴史から進歩のために叡智を学び、焦らず、粘り強く、伝えていきたい。」
傘寿を過ぎてもなお、理路整然とお話をされる御姿からは一切の「老い」というものを感じさせず、むしろ三十三歳の自分も負けてはいられないと身の引き締まる思いでした。ご多忙の中、お時間を頂いた藤井先生、そして事務所の皆様にも心より感謝申し上げます。